花王株式会社(本社東京、尾崎元規社長)安全性評価研究所は、洗濯後の衣類に発生する雑巾様臭の原因である4-メチル-3-ヘキセン酸の発生原因となる微生物を初めて分離・同定することに成功した。
一般に生乾き臭と呼ばれる雑巾様臭は、よく洗ったにもかかわらず、使用し始めるとすぐ発生する不快な臭いとして認識されている。その発生原因は衣類に付着している微生物によるものと推測されていたが、その存在は確認されていなかった。
同社の研究によると、この微生物はモラクセラ菌と呼ばれる2連短桿菌で、洗濯後も衣類に残り、衣類の使用中や衣類の保存中に強い雑巾様臭を発生させることがわかった。このモラクセラ菌は保管中の衣類だけではなく、家庭内のさまざまな場所にも存在しており、洗濯時には汚れだけでなく、このモラクセラ菌を除去することが大切になるとしている。
同社では今回の成果を新しい衣料洗浄技術の開発に応用していくとしている。
|