謹んで新年のお慶びを申し上げます。
日本経済は製造業等を主体に緩やかな業績回復が進み、昨年前半には日経平均株価も15年前の水準まで戻りました。しかしながら4〜6月期の実質GDPは前年比でマイナス成長、個人消費も低迷し、景気は足踏み状態となりました。リネンサプライ関係では好調な気配が続いているものの、ホームクリーニングは前半やや回復基調も見られましたが、全体としては依然として厳しい状況が続いているようです。
また総務省の人口推計によりますと、昨年は80歳以上の高齢者人口が初めて1千万人を超えました。いわゆる「団塊の世代」が65歳以上の高齢者になった年でもあります。日本の65歳以上の高齢者人口の割合は総人口の26.7%となり、主要諸国の中で最も高く、過去最高を更新しています。
クリーニング業界は、カジュアル化の推進や、家庭で洗える衣料の開発、人口の減少に加え、こうした高齢化社会の到来は、今後さらに需要に大きな影響を及ぼすことが想定されます。
こうした中、ふとんクリーニングビジネスにはますます追い風が吹きつつあります。本年12月1日に施行される新JIS(繊維製品の取扱い表示改正)に合わせて、寝具メーカーが新ケアラベルを付ける方向で準備を進めており、当協会も寝具メーカーを中心とする「ふとんの新JIS取扱い表示に関するガイドライン作成検討委員会」に参画しています。
従来の「できるだけクリーニングしないで下さい」といった表記から「商業クリーニングにより水洗いできる」という点が明確に表記されることによって、消費者に「ふとんは定期的にクリーニングするもの」という習慣づけを行うことができると確信しております。
今年も春と秋の研修会を開催すると共に、ふとんの製造メーカー団体(日本寝具寝装品協会及び日本羽毛製品協同組合)との消費者キャンペーンを継続していく予定です。さらに今年は「ふとんの新JIS取扱い表示」についての周知と、これを需要に結び付けるための勉強会等も計画しています。
ふとんクリーニングというビジネスが将来に向かって大きく飛躍し発展していくために、そして事業を後継していく若い人材の育成などにも力を注ぎ、視野を広げ「次世代に夢を与えることのできる業界」となるよう関係業界の皆様と共に様々な事業に取り組んでまいる所存です。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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