新年を祝うということは、命を賛美し、改めて生きることへの期待を育んでいこうという思いが込められていることでしょう。
当協会は創設5年目を迎えます。これまでインターネット上でのクリーニング事故事例データベースの作成、グレーゾーン解消制度による経済産業省所管「繊維製品の品質維持・復元技法に係る取扱い」事業の明確化、ウエットクリーニング記号の利用推進連絡会会員としてのJTC-MA値実務試験認証制度などの事業を推進してきました。
当協会の目的は、流通、クリーニング、消費者との情報交流の基盤づくりを実現することによって、服飾文化をサポートすることにあります。
今年は全国の消費者センターネットワークの構築とアパレル産業会員の参加を呼び掛けていきたいと考えています。全国の消費者センターには、当協会のクリーニング事故事例デーベースの有効活用を推進し、協会会員であるクリーニング事業者やアパレル事業者のトラブル解決と品質向上に貢献する仕組みづくりを進めていきます。
また、繊維製品のケアについて社会全体が共通の知識と認識を形成させる目的で、クリーニング事業者のみならずアパレル、消費者関係者を対象にしたテクスケアアカデミーのライブ配信によって各地の拠点をネットワークする研修講座を全国規模で展開したいと準備を進めています。
クリーニング業という概念ではなく、繊維製品のケアとしての新しいビジネスモデルを創造することが、当協会の大きなテーマの一つです。このテーマに向けた新しい試みに何人かの会員が取り組んでおられるという情報が昨年末に伝わってきました。今年は、各地にテキスタイルケアの多様な事業スタイルが誕生することになりそうです。また、外部から新鮮なアイデアを持つ新会員も参加していただいています。
協会の情報、研修、産業構造に関するサポート活動が、衰退するクリーニング産業にとって新たな可能性を開いていけるよう努めてまいります。
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