年頭所感

日本クリーニング用洗剤同業会

会長 久保 章

久保会長

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。日頃は当会の事業活動に多大なるご支援とご協力を頂き有難うございます。昨年も各地で大雨、台風被害、そして北海道胆振東部地震と毎年のように災害が発生しています。被災者の方々にはお見舞い申し上げ、一日も早い復旧、復興をご祈念申し上げます。改めて危機管理の重要さを求められます。昨年度は為替相場や、株価は比較的安定に推移、石油価格の上昇から後半には下落が続き燃料費など関連品は大きく影響が左右された。米中貿易問題や北朝鮮動向、日韓問題、イスラム国問題など海外でも大きな変化が見られた。国内経済は外需頼みで緩やかに回復しているが、一般消費動向には明るい兆しが見られない。当業界のホームクリーニングは施設数の減少や平均クリーニング代支出額の減少と個人消費の影響が大きく、クリーニング需要の減少は続いている。平均気温の上昇など気候の変化で繁忙期のピークも変化している。一般店では後継者不足、環境規制、高齢化による廃業は未だ続いて大手業者の寡占化は進んでいる。一方で顧客へのサービスやIT、IOT活用でコインランドリー店の増加、売上伸長で店舗併設店など戦略的に取組まれている業者の売上拡大が見込まれる。ホームクリーニングの回復策の一つとして、需要の喚起、Wマーク衣料の取込み、過度な価格競争を回避し、家庭洗濯との品質の差別化を消費者に体感して頂くことが重要と考えます。

ホテルリネンは日本政府観光局(JNTO)の独自の推計によると昨年の上半期(1月~6月)訪日外客数は1,590万人昨年同期214万人増加が見られたが、昨年9月は台風災害や地震の影響により特に関西、北海道は大きく影響受けた。最終的に年間2,400万人の外客数は見込まれている。人件費の上昇と長年取り組まれた人材不足問題は大きく変化が現れ、ホテルリネンサプライ(衛生基準認定施設)、病院寝具(寝具類洗濯業務に関する基準、認定工場)は外国人技能実習3ケ年化が実現できた。2020年東京オリンピック、パラリンピック開催、2025年大阪万博を控え、更なる人材不足に向けた省人化、新たな省エネ対応、物流コストの上昇などへ各種の提案が求められています。当洗剤同業会統計で昨年上半期は対前年99.2%と僅かなマイナスとなり、ホームクリーニング・ダストコントロール・ダイアパーは厳しい環境の中であり、ホテルリネンやコインランドリー用のランドリー洗剤は好調に推移し、各市場の成長戦略実現による市場拡大に期待しています。当会員は時代環境の変化に対応すべく、消費者動向、業界変化に迅速に対応し、業界の発展と消費者の豊かさの最大化実現を前提に、会員一同、鋭意努力いたす所存でございます。信頼のブランドを提供する当同業会加盟12社へのご支援をお願い致します。

本年も皆様のご繁栄とご健康を心よりご祈念申し上げます。

年頭所感

業務用ランドリーネット