一般社団法人 日本リネンサプライ協会
会長 山田 修
明けましておめでとうございます。令和となって初めての新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は、皆様方より日本リネンサプライ協会に格別のご支援、ご協力を賜りましたことに対し厚く御礼申し上げます。
始めに、昨年もまた集中豪雨や台風など度重なる自然災害が各地を襲いました。被害に遭われた皆様方に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧、復興を祈念致します。
さて、東京オリンピック・パラリンピックの開幕が目前に迫って参りました。当協会は、この国の観光ビジネスの一翼を担う業界団体として、関係各方面からの要請に応えて、歴史的なこの一大イベントに相応の協力をすることは重要かつ有意義であると考え、鋭意取り組んで参りました。そして先般、関東地区の会員企業で構成する共同企業体が、選手村のリネンクリーニングの業務を受託することが決まりました。構成員である会員企業が文字どおり「ワンチーム」となって、相互に連携協力してこの業務を完遂し、「清潔なリネン等を確実に供給することで選手村の衛生的かつ快適な居住環境を維持する」という目的の達成に貢献したいと思います。
一昨年、リネンサプライ職種が外国人技能実習制度の2号移行対象職種として認められたことにより、私共の業界の外国人技能実習生の受入が大きく広がったことは誠に喜ばしいことですが、この制度の維持・発展のためには、各企業(実習実施者)が、外国人実習生の保護と日々の技能実習を、法令の規定に則して適正に実行することが不可欠です。関係者の皆様には、些かの疑念も生ずる余地がないよう万全を期されますよう切に望みます。さらに、本制度を支えるもう一つの重要な要素は、当協会が試験実施者として昨年8月から行っている「リネンサプライ技能実習評価試験」の適正な実施です。この試験は、「適切な時期(随時)に、適切な場所(全国)で行う」という要請に応えるとともに、リネンサプライ工場の機械を使い、2名の試験監督者(各社の推薦を受け、選任された実務経験者等)の監督の下でリネンサプライ仕上げ作業の実技試験等を行うため、各企業に対し、試験会場の提供、監督者の派遣等の協力をお願いしています。評価試験事業の本格化を迎えるに当たり、改めて関係各社の皆様に格別のご協力をお願いする次第です。
外国人技能実習生の受入に認定工場要件が盛り込まれたことを背景に、最近、衛生基準認定の新規申請が急増していますが、申請を急ぐあまり、工場の施設、設備やリネン類の取扱いにやや問題がある例も増えてきました。昨今の衛生基準認定制度に対する社会的な評価や期待の高まり等に鑑み、既認定施設も含めリネンサプライ工場の全般的なレベルアップを図る必要があると考えておりますので、申請に際しましては、施設内の設備や機械器具、管理運営の総点検を行い、「より良い工場」を目指して所要の改善を図っていただきますよう希望します。
本年度に創設した「指定洗濯物検体検査事業」は、スタート当初は、「検査キットが届かない」、「(試料を素手で扱ったこと等により)一次検査が不合格(再検査合格)」といった若干の不具合等がありましたが、徐々に改善されつつあります。会員各社及び各支部の協力により、この事業を定着させ、私共の安全・安心なサービスの普及拡大に努めたいと思います。
また新年度も、関係企業の従業者の知識の習得、技術の向上等を目的とする「リネンサプライ業技能講習会(初級、中級、上級)」を、引き続き東京、大阪で開催するほか、6月の通常総会に合わせて「リネンサプライセミナー」、秋には「リネンサプライ講習会」を開催します。さらに、周辺の住民や児童等を対象とする「工場見学会」を各地で開催します。
昨年11月の「リネンサプライ講習会」で公開した「労働安全衛生DVD」を全会員にお届け致しましたが、新入社員や外国人実習生等にも分かりやすいシンプルな内容になっています。このDVDを活用して、私共に課せられた重要課題である労働災害の防止に役立てていただければ幸いです。
当協会は、来年2月に創立50周年という大きな節目を迎えます。記念式典や記念誌の発行といった記念事業の計画立案と実施のため、実行委員会組織を立ち上げ、準備作業等に万全を期すこととしています。記念事業の実施に際しましては、関係各方面に格別のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、当協会に対する倍旧のご厚情とご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様方の益々のご繁栄とご多幸をお祈り申し上げまして新年のご挨拶といたします。