一般社団法人 日本リネンサプライ協会
会長 山田 修
明けましておめでとうございます。日頃から日本リネンサプライ協会に格別のご支援、ご協力を賜っておりますことに厚く御礼申し上げます。
猛威を振るった新型コロナウイルスもようやく明るい兆しが見えてまいりましたが、まだまだ油断は禁物、今しばらくは気を引き締めていく必要がありそうです。
振り返りますと、昨年もコロナ対応に追われた1年でした。
会員企業の一部は、厳しい経営環境の中、国による入国者の一時滞在措置や自治体が行う宿泊療養事業に携わった各地のホテル等に対する積極的な協力を継続するとともに、協会としての国や関係団体への働き掛けも行いました。2月には厚生労働省に対して、リネンサプライ業界に対する支援の拡充を求める要請行動を行い、また、4月には日本ホテル協会等関係団体及び観光庁に対し、GoToトラベル事業に係るキャンセル料の国の補填金の適切な配分への配慮を依頼する文書を送付いたしました。
6月の通常総会で役員の改選が行われ、私は図らずも3期目の会長を仰せつかりました。微力ながら精一杯努めてまいる所存です。改めて、正会員・賛助会員の皆様方のご支援とご協力をお願い申し上げます。総会終了後に2年ぶりに、「リネンサプライセミナー」(坪井泰博氏の講演「コロナ下、コロナ後の日本が取るべき観光戦略」)を開催いたしました。参加者は76名にとどまりましたが、講演の動画を協会ホームページに載せ、多くの会員の視聴に供しました。
また、3年目を迎え、専門級の試験が始まった「外国人技能実習評価試験事業」は、入国制限が続き実習生の出入国に影響が出ましたが順調に実施しました。試験監督者の派遣、会場の提供などのご協力に謝意を表します。「衛生基準認定事業」、「技能講習会(上級、中級、初級)」については、感染対策に配慮しながら予定どおり実施いたしました。
東京オリンピック・パラリンピックは、残念ながら無観客ということになりましたが、関東支部の12社の企業連携により、選手村の「リネンクリーニング業務」を受託し実施いたしました。64日間にわたるリネンのクリーニング業務を、安全確実に遂行することを通じて、大会の成功に些かなりとも貢献することができたと思っています。
さて、新年度に目を転じますと、協会の古参の事業である「リネンサプライ講習会」はこの2年間中止を余儀なくされました。昨年は(株)ヤマシタ様のご協力により、会場のホテル・見学工場を確保しましたが、状況が好転せず開催を断念せざるを得ませんでした。今年こそはリネンサプライ業のあり方を学ぶ講習会を、11月に平穏に開催できることを念願しています。
その他、委員会・部会等の活動を通して、衛生基準認定事業、技能講習会、検体検査事業、外国人技能実習評価試験、機関誌「リネンサプライ」の発行等を計画に従って適切に実施してまいります。
また、協会は昨年2月25日に創立50年を迎えることができましたが、延び延びになっていた「記念式典・祝賀会」を、来る6月17日(金)通常総会の同日に第一ホテル東京において開催することを決定いたしました。協会の半世紀にわたる足跡を辿り、この国の経済の一翼を担い、持続可能な社会の形成に貢献していく次の50年、100年を語り合う機会にしたいと思っていますので、多くの皆様方にご出席を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
コロナショックを経て、いま私どもの業界は、重油を初めとする諸物価の高騰、人手不足、最低賃金の上昇などコストアップに直結する情勢の中にあります。永年の課題である「適正な価格のあり方」について改めて議論を深める歩みを一歩ずつ進めていきたいと思います。皆様方の倍旧のご理解とご協力を切にお願いする次第です。
結びに、コロナの早期終熄、皆様方の益々のご健勝と会員各社の業績の一日も早い回復を祈念申し上げまして年頭のご挨拶といたします。