年頭所感

全国クリーニング協議会

会長 髙木 健志

髙木会長

 明けましておめでとうございます。

 全国クリーニング協議会を代表し、本年も業界の発展にご尽力いただいている皆様に心より感謝申し上げます。

 昨年は記録的な猛暑が私たちの生活様式や働き方に大きな影響を与えました。お客様の間では衣類の素材や着こなしの見直しが進み、特に夏場におけるYシャツの需要減少が顕著になっています。これに伴い、ズボンの着用スタイルにも変化が見られるなど、衣類の需要構造に変動が生じています。このような状況下では、季節ごとの需要予測をより精密に行い、柔軟な運営体制を構築することが求められます。また、工場運営においても作業環境の改善や作業工程の再構築が急務です。

 さらに、クリーニング工程での環境負荷を軽減するため、再生可能エネルギーの活用や環境に配慮した洗剤の導入など、サステナビリティを意識した取り組みを一層強化していく必要があります。同時に、地域社会との連携を深め、生活者の多様なニーズに応えるサービスを展開することも重要な使命と考えます。業界全体で連携し、環境や衣類ケアに関する情報を積極的に発信することで、消費者にクリーニングの価値を再認識していただく取り組みを進めていきましょう。

 また、政界では、与党内外の調整や法案審議をめぐる駆け引きが予想され、政治の停滞が懸念されています。今年の参議院選挙は日本の政治にとって大きな分岐点となる可能性がありますが、業界としては安定的な政策環境のもとで成長を目指していくことが重要です。 今年、クリーニング業界は大きな転換期を迎えています。労働力不足、環境問題、経済的な制約といった課題に直面する一方で、デジタル化や新たなサービス展開といった成長の機会も見込まれます。「効率化と付加価値の追求」「環境への配慮」「顧客志向」を柱に、業界全体で取り組みを進めることで、持続可能で信頼される業界の姿を実現していきたいと考えます。

 2025年、全国クリーニング協議会は新たにクリーンライフ協会の事務局運営に携わることになりました。特に外国人技能実習制度における試験体制の拡充と制度の定着化を推進し、人材確保と育成に貢献してまいります。

 最後になりますが、本年が会員各社にとって実り多き一年となることを心よりお祈り申し上げます。引き続き、全国クリーニング協議会の活動に対し、ご理解とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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