電車に乗っている人も、街並みですれ違う人もまるであの頃を忘れたかのように明るい表情で歩いています。あの頃とは「コロナ禍」 のこと。令和5年5月8日感染症の分類で2類から5類に引き下げられてから、たった1年半しか経過していないのに、今では後遺症の話すらあまり聞こえてこない。「そんなこともあったよね～。」という空気さえ感じる今日です。いやなことは忘れられるという人間の特技に感心させられます。

　さて、いつまでも 「コロナの時は」などと振り返っていても時間がもったいない。ましてやコロナの前の話などあまり役に立ちません。今どこに向かなければいけないのか？　これこそが私達の業界にとって大きな課題だと思います。

　日本繊維商品めんてなんす研究会は昨年一年をかけて事務所の移転や人件費の見直し、さらに業務の効率化を進め経費の削減に力を入れました。今年はカリキュラムなどの見直しで新会員を増やすべく門を広げたいと思っています。昨年関西繊維商品めんてなんす研究会様が太白会長のもとにおおきく改善そして飛躍されました。当会においても運営にあたる理事一同、現在業界が抱える問題、つまり人手不足やクリーニング需要の減少などを共に考え乗り越えられる会であることを願い、同時にそのお手伝いができる情報発信に全力を投じる覚悟で新年度を迎えたいと思っています。

　家庭洗濯におおきくシェアーを奪われた今、改めてプロとしての信頼を取り戻すには私たち業界人がプロに徹すること。プロとして必要なマナーや知識を備えてこそ、賢い消費者にもとめられるのではないでしょうか？　TeMA（日本繊維商品めんてなんす研究会）は接客から工場やシミ抜きに至るまですべてに対応できる学びの場をご用意してお待ちしております。企業の中で作業員だけを育てるのではなく、経営者がやる気の芽を見つけて育て、人材ではない人財を育てることができれば、それが会社を支える大きな柱となることでしょう。