第5回 顧客管理とは何をするべきなのか
一口に顧客管理といっても、顧客の何を管理するのでしょうか。こういった疑問が出るのではないでしょうか。
まさにその通りでして、地域密着型の経営を取っていると、必要以上の顧客管理は必要ないのではないかという疑問があります。ところが、これが大きな落とし穴となっているのです。
- 来客してくださるお客様をどれだけ把握しているでしょうか
- カードを配ったお客様の数は把握していても、そのうち1年間にいったい何人のお客様が、再度来店していただいているか正確にご存じでしょうか
- セール期間中にだけ来店されるお客様が、いったい何人いるかご存じでしょうか
- DMを持って来店されたお客様の行動パターンをご存じでしょうか
これらはほんの一例ではありますが、これらのことを掴んでおかなければ、今後の発展には結びつくことが難しいといえるでしょう。
では何が問題なのかを明らかにしていきましょう。
常連客といわれるお客様の平均単価と、スポットのお客様の平均単価を知ることによって、自店の支持率がわかります。つまり、どの市場規模に受け入れられているかが判断できるのです。当然スポットのお客様の来店日や平均単価を把握することで、市場がみる自店の立場を把握することもできるのです。これは遠方から来るお客様を追跡すれば一目瞭然です。
これらのデータを照らし合わせて、どこに矛盾があり、どこに正当性があるのかのを参照することで、時には大きな変革を促すことも可能になり、軌道修正することも可能になるわけです。
ここにあげたような顧客管理や分析は、残念ながら人間の頭の中で把握することは不可能です。しかし、今やコンピュータといった武器がそれを可能にしてくれるのです。
コンピュータに投資することは遊びでない限り、必ず投資に見合う見返りがあります。それはダウンサイジングという言葉が示すとおりです。世の中の動きを見据えていただくことを切に希望いたします。